感染症の疑いがある人が堂々と診察室に入ってくる事がまだある

咳や嘔吐・下痢は感染症の可能性があるから、易感染の人々が多い当院に受診する時には最低でも電話をするように、家か車の中で待機、玄関から院内に入る前にインターフォンを押すか携帯電話で連絡をしてくださいとお願いをしています。そういう事をしてくれず、受付でも言わず、自分の診察室に入って初めて「咳が出ていて」などと申告する人々には以下の特徴がある。
1)自分が易感染だったり病気を持っている。
2)医師指定をする。
3)そこそこ医療に詳しい。
4)複数のお願いがある。
5)他院にもうかかって薬を飲んでいる。
そして1週間以上の症状だったらそれはウイルス感染ではあるまいと勝手に判断しているわけです。
しかしそれは浅はかな知識です。もっととんでもない病気があるわけです。結核とか。

システムとしてこういう受診があり得ないようにする事は可能だと思いますので、考えます。

基礎医学がわからない人々に検査結果の解釈をさせることの意味について

アミノ酸分析や脂肪酸分析で、がんのリスクを計算する検査が増えてきましたが、基礎医学がわからない人々が関与し「がんのリスクが高い」と患者に言うのみなので、いたずらに患者を不安にするだけです。例えば偏った食事をせざるを得ない人々は当然のことながらそういう検査では「異常」とされます。そんな事は基礎医学を理解していれば当然の事なのですが、多くの医師は「基礎は苦手」と公言するぐらいなので患者に正しく説明できる期待は薄いです。p53抗体が妊婦で上昇するのも当然なのだけれど、そもそも妊婦にp53抗体検査するか?っていうレベルでおかしな話です。

遠隔診療について考えています。

D to P 型の遠隔医療、つまり遠隔診療について1年ほど考えています。
効率的に医療を行うことがたぶん可能で、かつきめ細かな介入も可能になります。
ICTと密接に関わるため、自らアルゴリズムが書ける医師にとっては夢のツールである反面、お仕着せのソフトウェアを使った途端にある程度以上のレベルに達することが不可能になるという側面もあります。

自動化出来る部分は多いです。
<高血圧症>
二次性高血圧の除外をアルゴリズム化することで、放置されている原発性アルドステロン症の患者さんを救うことが可能です。腎機能低下を放置されている方々を救うことも可能です。塩分制限、体重の管理など、多岐にわたって持続的に頻回に介入が可能です。人がやらないほうが受け入れが良いかもしれません。AIBO的なものにお願いするなど。
一方、必要もないのに2ヶ月に1度CRPを測定されているような医療の否定につながる可能性があります。安定している場合の長期処方圧力もかかるでしょう。安い薬の普及につながる可能性はあります。サイアザイドなど。
普段からケアに時間を割いている医師にとっては収入は変わらず負担が軽くなり、過剰診療をしている場合には医業収入は減少する可能性はあります。
中央から外れる患者の存在が大切であり、より集中した管理を、高度な専門知識を持った医師なり施設にしてもらう事も可能になるかもしれません。
副作用などの拾い上げも行いやすくなると考えています。

このように生活習慣病については個々の疾患でかなり細かい部分までアルゴリズムは自分なりに考えていて、それを統合するのが夢といえば夢です。
世の中には優秀な頭脳がたくさんあるはずで、それらの医師が作ったアルゴリズムをさらに高度に融合し最適化することで、世界に誇れる診断・治療アルゴリズムを構築できないだろうか、と思います。

過学習と修正について

お魚を食べてアニサキスかな?っていうひどい痛みになった時、その痛みには個人差がある。通常はH1RA+H2RAで1時間以内に落ち着いてくる。前回ひどく痛かったというような年季の入った人の場合には、第一世代抗ヒスタミン薬を使ってみようかしらという気分になるんだけど、頭の中のキムタクが「ちょ、まてよ、前立腺が大きいぞこの人は」と囁くので使えなかったりして、もやる場合はあります。
 
アニサキス?内視鏡でとれば症状とれますよ、なーんていうのは経験数が少ない証拠になってしまう。
・複数のアニサキスがいて取りきれてない時
・反応が強くて遷延する人(発症まで、あるいは発症から時間が経過している場合に多い印象)
もある。他の合併症が起きることもある。
 
日経メディカルでサクシゾン点滴をしている先生がいたけれど、PPIもH2RAも紙面では使っていなかった(?)のが気になった。AGML的になる人も多いし、大出血した例もあるので油断なく治療したい。またたった一回のステロイド投与から血糖がガタガタになる人もおり治療後もケアが必要だろう。
 
たかがアニサキスとは言っても全員違う経過を辿る。過学習状態にならずに普遍的な答えを探すのは意外と大変で常に微修正の繰り返しだ。http://blog.ukawaiin.com/2011/02/blog-post_25.html