来院する前に

私は患者を見るときに全体を俯瞰しています。全く医者にかかったことが無い方(たとえば若い方)が当院にいらっしゃる場合は私の負担はありませんので歓迎しています。
しかしどこか医者にかかっている、人間ドックにかかっている、という方は逆に診察しにくく感じます。それでもがんばって以下のような事を確認しています。

BMIがどの程度か、BMI>25、BMI<18である場合に本人の意識は。
血圧は120以下か。120以上である場合に本人の意識は。家族歴や脈は。
_高い場合にきちんと二次性高血圧の除外が行われたか。
_腎機能だけでなく画像的な評価を受けているか。
_ABIなどに加わってしまうバイアスの評価を正しく受けずに治療を受けていないか。
空腹時血糖が100未満で、この数年上昇傾向にないかどうか。
_上昇傾向ならばそれについて評価を受けたか。
高脂血症について間違った知識のもとで治療を受けていないかどうか。
_頸動脈エコーで治療に誘導されていないかどうか
高尿酸血症についての患者の理解はどうか。
肺の機能評価を受けているか。一秒率が低いのに無視されていないかどうか。
骨粗鬆症について誤った指導を受けていないかどうか。
_例えば痩せているだけで骨量に関しては負のバイアスになる説明を受けているかどうか。
_二次性骨粗鬆症について考慮されているか。
抗ヒスタミン、抗コリン、NSAID、オピオイド、抗生物質などが不適切な使われ方をしていないか。
フィードバックがきちんと行われているか。薬剤師がきちんと管理しているか。
貧血を放置されていないか。
肝障害を放置されていないか。
嗜好品についての患者の理解が正しいかどうか。
サプリメントについての患者の知識。
患者の思考は柔軟か。記憶力はどうか。メモをきちんと取るタイプかどうか。
家族歴で重視すべき病歴がないか。65歳未満で癌になった親戚がいるかどうか。
_突然死の方がいるかどうか。動脈硬化性疾患や自己免疫疾患はどうか。
最後に肺の検査を受けたのはいつか。レントゲンか、CTか。
最後に胃の内視鏡を受けたのはどこで、いつか。
_ピロリ菌はいるのかいないのか。その検査方法は。
最後の大腸内視鏡検査を受けたのはどこで、いつか。
便潜血検査を受けているなら45歳から毎年欠かさず受けたか。
最後に超音波検査(甲状腺、心臓、乳腺、上腹部、下腹部、頸動脈など)を受けたのは……。
乳腺の検査はマンモグラフィーか、視触診か、エコーか、MRIか、その組み合わせか。
子宮がん検診は受けているか。
前立腺がん検診は受けているか。
心電図は受けたことがあるか。異常を指摘されたことがあるか。
脳ドックは受けたことがあるか。
目や耳などの感覚器官に異常を感じたことがあり病院に受診したことがあるか。
どのようなワクチンを打ち、あるいは打っていないか。
市販薬は使うのか。使うならばどういうものを買うのか。
風邪のときには気軽に病院受診するタイプか。
健康診断の内容。
お薬手帳の内容とその管理。
アレルギーはあるか、あればどういうアレルギーか。
今までお薬で調子が悪くなったことがあるか。
普段の食事の嗜好は。朝ごはんは食べるのか。
普段の便通や尿などの排泄の具合はどうか。

ざっと思う出すだけでこのぐらいの情報は患者さんから引き出そうと試みます。みなさんは主治医とこの程度の事は話し合っていただきたい、と思います。それによってあなたの脆弱性がわかり、なりやすい病気や次に気をつけねばならぬことがわかるのです。

それを医者任せにしない方が真の勝者ではあります。